i-chi-tora’s ura-diary 一虎裏日記

"王様の耳はロバの耳"よろしく、徒然なるままに憎らしくも可愛い娘&息子の愚行を愛をもって暴露していくことを中心とする裏日記

For my nephew.

朝、目が覚めて携帯電話を見ると義兄からメッセージが入っていた。

ついにきたかと飛び起きて

『!!!!!』

とだけ返事をした。

 

子供たちを送り出してから、ソワソワソワソワしながら洗い物や後片付けをし、出かける用意をしながら、今日の予定を考えた。

まずはマルシェへ行って…銀行は…もう明日やな。郵便局は書類揃えて今日中にいかないとやばいかあ…バイトもあるし…いや、でも今日は何よりもマルシェが大事。お魚買わな。あ、お米もなかった!ー時間内にお米も買いにいかな…あ、お花もほしいなあ…ケーキも買っちゃう?いや…ケーキは違うわ、ないない、ケーキは我慢しよ……

上着をはおい、携帯電話と財布の入ったカバンを手に取り、出かけようとした瞬間、

『ピロンピロンピロンピロンピロンピロン』

と、メッセージの受信音が立て続けに鳴った。

もう後は家から出るだけというところだったのだが、バタバタと慌てて食卓へと戻り、急いで鞄の中から携帯電話を取り出した。メッセージの内容を見ると数枚の写真と共に

『3816グラム』

の一言があった。

それは、待ちに待っていた姉の第一子出産が無事に終わったとの報告だった。

 

昨年秋から姉は第一子妊娠にともない切迫早産の危険から絶対安静となってしまい、この数ヵ月を病院のベッドの上で過ごしていた。そのくせ、先月もう出産予定日も近いからと退院するも、今度はなかなか産まれてこない日々。毎日いつでも車を出せるようにと、父や義兄は禁酒を強いられ、家族全員で『産まれる産まれる詐欺か』とまで言い出していたくらいだった。

出産後、疲労しきっていた姉にかわって、義兄が産まれたばかりの甥っ子の写真を私に沢山送ってくれた。無事な姉とかわいい甥っ子の姿が嬉しくて、ニヤニヤしたくなるのを我慢しながらマルシェへ行った。

実のところ、姉の妊娠出産に関して、私はかなりの心配をしてこの数ヵ月を過ごしていたのだ。初産の姉本人や極細神経の持ち主である不安症気味の我らが母の前では、ネガティブ発言は危険と考え、

『いけるいける。大丈夫やってー。』

と、適当なことしか言ってこなかったのだが、今までに妊娠や出産に関して大変だった話や不幸な話も身近にあっただけに、病院で完全保護状態これ以上はないという万全の体制であったとしても、100%安全な出産なんてものはないという考えを捨てきれずにいたからだ。そんな数ヵ月にも及ぶ心配がありがたくも杞憂に終わったのだから、浮かれてニヤニヤしたくなったのも無理からぬこと。

 

今日はお祝い~♪

祝いとくればお寿司でしょう♪

めでたいし鯛ははずせないな♪

お花も買って帰らねば♪

せっかくやし日本酒でも開けてしまうか♪

あー、やっぱケーキもいるかな♪

と、浮かれながらマルシェで買い物をして帰った。

一通り買い物を済ませ自宅へ帰ると、病院にいる姉に代わって出産の報告をしようと実家で一人待機していた祖母に電話をかけた。直ぐ様電話にでた祖母は、私の予想通り仏壇の前で座っていた。

『今、仏さんに拝んでたとこやねん!!よかったわあ!いやあ、嬉しいわあ!』

と祖母は大喜びし、二人できゃっきゃと笑いあった。

祖母との電話を切ってから、姉の友人や私の友人、主人へ報告のメッセージを送っていると、病院にいる義兄から再び

『ピロンピロンピロンピロン』

とメッセージが送られてきた。

ベッドで寝ている赤ちゃんの数枚の写真と姉の様子が書かれていた。

さらに

『ピロンピロン…』

と続いて、赤ちゃんの様子が書かれたメッセージがはいった。

【骨太・筋肉質・幅広肩・くりくり頭・僕そっくり!】

思わず、

『赤ちゃんで筋肉質て!どんなんよっ!』笑

と、自宅で一人、早くも親バカと化した義兄の言葉にツッコミをいれながら、嬉しそうな義兄の姿が想像できて、私も幸せな気分になった。

 

夕方、学校から帰って来た子供達にも報告し、

『一緒に何して遊べるかなー♪』

と三人で協議となった。

夕食は予定通りお祝いということでお寿司をつくった。そんなお祝いお寿司を前に、甥っ子誕生記念ということで、我ら三人、お寿司とともに記念写真を撮ってみた。

どこにも甥の姿は写ってないが、せっかくなんで大きくなったらみせてやろう。

 

 

 

 

 

ああぁ!早く甥っ子と遊びたいっっっ!!!

 

 

 

 

甥(おい)

英語 :  nephew

仏語 : neveu