ノンフィクションの恐ろしさ
ママ(私)『そろそろ、いい加減お風呂入りや。』と、疲れて少し不機嫌気味だった息子に、お風呂へ入るよう促した。
息子『わかってるよ!』
マ『"わかってる"ってゆうのは、わかってない人が使う言葉やで。早くや入りや~。』
と返すと息子は着替えを用意し渋々浴室へ向かった。
我が家の浴室はお風呂とトイレがひとつの部屋になっており、浴室ドアの外側に洗面台の上にある照明をつけるスイッチがあり、それで明かりをつけ、中には入ると正面に位置する洗面台の左側にトイレ、右側にシャワーカーテンを隔てて湯船があるのだ。
浴室へ向かった息子がドアを開け止まっている。さっきまで不機嫌だった息子が何も発する事なく立っていた。『?』と思ったのは、私だけではなく、彼の姉もそう思ったのか私が行く前に彼女が先に息子の方へ近づいた。そして、同じく彼女も一瞬固まったので、
『え?なに?電球きれたん?』
と聞きながら私も彼らの方へ近づいた。
娘『いや、電球きれたんじゃなくて…』
マ『??え?つかへんねやろ?きれたんじゃないの?』
と言いながら照明のスイッチをカチカチと押そうとした。
ら、
(What happened???なんじゃこれは!?)
マ『え……と…』
心の声は叫べども何を言っていいのかわからない。
どこから見ても浴室照明のスイッチが割れている。
娘『違うねん違うねん!普通にスイッチおしてたからわざと壊したんじゃないと思うん!!』
あまりのイレギュラーの問題に母がキレることを恐れたのか、必死に弟をかばう姉。やらかしてしまった息子は、機嫌の悪さはどこへやら気弱そうに
息子『……電気付けようとおもったら…』
と母へ呟く。
マ『…』
自他ともに認める大人げなさがある私だが、こんな破損が若干10歳の息子にわざとだろうが出来るわけがないことぐらいはわかっていて、キレるわけがない。にもかかわらず、意味のわからない破損具合にびびってる娘&息子。普段の己の所業のせいでもあるんだろうが、なんだかやるせない気分になった。しかし、ほっとくわけにもいかないので
『まあ、壊れかけてたんやろ?しゃーない。』と子供たちを宥めた。
……という、事件が一昨日の夕食後、我が家でくりひろげられていたのだ。事件も一段落して物語がここで、『この後、明かりも直って、みんなで仲良く楽しい夜を過ごしましたとさ。』チャンチャン
的な感じで終わってくれるならいいのだが、むしろ、終わってほしい…。
しかし、そんな都合よく終わらないのがノンフィクションだ。一昨日に起こったこの破損、今なお現状維持。ようは手付かず修理せず。かわりに浴室の照明はスタンド式ライトを使っているのだが、それでは暗くてどうしょうもないのだ。
にもかかわらず、昨日昼過ぎまで眠りこけてた旦那さんはまったく困った様子もみせず、気にも止めず。状況を説明もしたのだが、『ふーん』くらいなもんで、恐らくいつの間にか私が直すだろうとおもっているのだ。そして、そろそろ子供たちも、『ママ~暗いから早く直してほしい~』とかなんとか、あの時のしおらしさはどこへやらで、言い出してくるに違いない。なんなんだあの『まあ、ママがなんとかするやろ』って信頼過多すぎるスタンスは。
断っておくが、私は万能ではない。なんなら太字にして書いておこうか。
『母は万能ではありません。あしからず。』
だ。
家庭にかえれば暖かい手料理が、さも全自動で出てくると勘違いしていた昭和の父親のような態度がどうなんだと問題視される昨今、ご飯どころじゃないっ!こっちは電気だ!電気!!あんなものをどうやって直せと!?配線なんて専門外だ!!どうやるのかもわからなければ、何処に買いにいったらいいのかもわからない!そもそもあれは正式名はフランス語でなんてゆうのかもわからない!!!
オーーールわからないっ!!!!
ママも『ゼロの執行人』(こないだ子供たちがYoutubeで見てた名探偵コナ◯の最新の劇場版)見てゴロゴロしたいんだっ! !
あーもーーー理不尽きわまりないっ!!!
………ちょっとスッとした……アホなことゆってないで、父親にでも電話して御指南を仰ごうかと思う。
後日『感電した!!』とかの、タイトルを書かずに済みますように。