i-chi-tora’s ura-diary 一虎裏日記

"王様の耳はロバの耳"よろしく、徒然なるままに憎らしくも可愛い娘&息子の愚行を愛をもって暴露していくことを中心とする裏日記

理不尽なるヒビ

気がつけば1週間も経っていた。

現在、パリはスキーバカンス真っ只中。我が家もスキーを楽しむべく、娘&息子をつれてシャモニーへと……なんて言いたいところだが、そんな嘘な日記を書いたところで誰かが楽しめるわけでもなく、むしろ私が悲しくなるだけであるので、見栄は張らないことにする。

この1週間を一言で言い表すと『なにもしていなかった』であろうか。いや、『色々ありすぎて、キャパオーバーにつき一回休み』をしていたと言ったほうがいいのだろうか。

追って順に綴ると、先週末の音楽教室での1日レッスンと発表会にてエネルギーを使い果たした後、週の始めに定期検診でひっかかり、心電図検査なんぞをうけさせられ、さらに食生活を正せと主治医に怒られ、肉類週二令、糖質制限令、ビール禁止令が発布され、そして娘からも健康のためにも、もっと早く寝ろと毎日心配(小言)される羽目になったのだ。さらに時同じくして、我が家の天井にヒビが入るという問題まで浮上したのだ。もはや、呪われてるのか?と思ってしまうくらい心身共にダメージをくらい、脳ミソのあらゆる機能をオフにしてこの1週間を過ごしていたのだ。

ちなみに私は食生活を正せと言われなければならないほど、ひどい食生活をしてるわけでない。ある程度はコントロールをしているし、甘いものもさほど食べない。お酒とて、好きは好きだし、誰かと一緒に飲む場ならそりゃあ楽しく飲むのだが、でも家で毎晩飲んでるわけでもなく、たまたまお酒に合う夕食なら少し飲む程度だ。なので、特に太りすぎでも、肉のとりすぎでも、お菓子のたべすぎでも、お酒の飲み過ぎでもないのだ。なぜに私が怒られねばならんのだと、この1週間で何度思ったことだろうか。遺伝的な病気とは、なんと理不尽なものかと思えてならなかった。

だがしかし、さらに理不尽なのが天井の亀裂である。天井にヒビが入るなんて、普通に暮らしていて、そんそうお目にかかる現象ではないはずだ。さすが築100年超えのアパート。起こる事態が半端ない。クラシックな古都と評判のパリも言い換えるとボロイ建物だらけとしか言いようがないのだ。そんな古都の背景とでも言えよう天井のヒビは、近いうちに不動産屋さんと大家さんに進言してどうにか対処しなければならない。突発的なうえ、こちらに過失がないという点とせっかくのバカンス中での事件と言うことで、理不尽なうえ面倒くさくてどうしようもない。

 

しかし、ぐぢぐぢ言っててもどうにもならないし、何より理不尽な事態に思考を乗っ取られ鬱々となるは、もっと理不尽な話だと気づきだし、ようやくこの二日間程で鬱々とした気分から浮上し、日記へと戻ってこれたのだ。

理不尽なんぞほったらかして、テンションあげて今日から再び日記を書き出すことにする。

 

よし。がんばるぞ。

 

 


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 ヒビ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

デジャヴ

いつものように学校へ息子を迎えに行き、二人で自宅へ帰るとすぐに、息子がバタバタと慌ただしく動き出した。

『手洗って、うがいしいや!!』

と叫ぶも応えず、何やら奥でごそごそとしていた。しばらくすると、手に紙切れを一枚持って大慌てでこちらへ寄ってきた。

『見て見て!!!ママ!!!すごいやろ!!!?』

ぐちゃっとなった紙切れをこちらに見せるのを忘れて話す息子。

母『???どうしたん???』

息子『じゃじゃーーーーんっ!!!』

母『あーーーーっl!!!!!』

息子『算数18点っ(20点満点中)!!!』

母『えーーーっ!!!!すごいやん!!すごい!すごすぎる!よくやったーーー!!』

息子『やろーーー!!先生むっちゃ喜んでくれたで!!めっちゃほめてくれたよ!』

母『そりゃそうやろー!こんな点数算数で初めてよな?よくがんばったー!』

息子『先生もそうゆってくれたよ。あと、友達もびっくりしてたよ。』

母『だって家でがんばって勉強してたもんなあ!みんなに、『家でもママと勉強しててん』って、おしえてあげ!』

 

と、手洗いうがいもすっかり忘れて、息子が得た初の算数高得点に二人リビングで大はしゃぎした。二人でいつかの娘の社会科18点事件の時のようにキャッキャッとはしゃいでいると、娘が学校から帰ってきた。

娘『ただいまー。』

玄関扉を開けて靴を脱いでる娘に息子が慌てて駆け寄っていった。

 

『見て見て!!!すごいやろ!!!?』

ぐちゃっとなった紙切れを娘に見せるのを忘れて話す息子。

娘『???どうしたん???』

息子『じゃじゃーーーーんっ!!!』

娘『あーーーーっl!!!!!』

息子『算数18点っ(20点満点中)!!!』

娘『えーーーっ!!!!すごいやん!!すごい!すごすぎる!よくやったーーー!!』

息子『やろーーー!!先生むっちゃ喜んでくれたで!!めっちゃほめてくれたよ!』

娘『そりゃそうやろー!こんな点数算数で初めてよな?よくがんばったー!』

息子『先生もそうゆってくれたよ。あと、友達もびっくりしてたよ。』

娘『だって家でがんばって勉強してたもんなあ!みんなに、『家でお姉ちゃんと勉強しててん!』って、おしえてあげ!』

と、玄関前で娘&息子がはしゃいだ。

私は二人のやりとりの横で、つい数分前に自分が息子と話した内容、順番、口調、さらには最後の己のでしゃばり精神の現れまでもが娘と丸かぶりであったことに、激しい既視感と遺伝子に対する恐怖を感じた。

一言一句合致とまではいかなかっただろうが、私の中では合致してるとしか思えなかったので、本日の日記の会話部分はコピー&ペーストを大幅に使わせていただきました。

 

あしからず。


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参照 : 娘社会科18点事件

i-chi-tora.hatenablog.com

Looks like オカン

フランスの小学校や中学校の勉強はやたらと細かいところまで勉強することがある。

教科や先生、学校によるものかもしれないが、私が思うに、日本のように低学年で大筋を学び学年が上がるごとに詳細を足していくといった勉強ではなく、フランスでは最初からわりと専門的な言葉を用いていき、学年が上がっても、少しの詳細が増えるだけで復習をしつつ進めていように思う。

娘がまだ小学校の時に、彼女がプリントに描かれている人体模型のような絵の横に、上腕二頭筋だの大腿骨だのと骨やら筋肉やらの名前をフランス語で書き連ねていたのを見たときは、まるでお医者さんのようだと思えた。

 

ここ最近、娘は中学の生物の時間に循環器系やら心臓の働きやらを勉強しており、少し前に、娘がそのことを私に告げてきた。私はその時内心、『ああ、余計なことを…』と思ってしまったのだった。

私には家族性高脂血症というやっかいな持病がある。子供の頃からコレステロール値が高く、さらに遺伝性であるから本人の中性脂肪が低かろうと痩せていようと血のドロドロ具合には関係がない。そういう問題があるので、私は毎日薬を飲んで生活をしているのだ。

子供たちにもそのことは既に説明済みで、娘&息子も知っているのだが、漠然とした【知っている】という知識が、ここ最近の生物の時間のせいで血管の問題に対する意識が恐ろしいほどに上がってきた娘にとっては【知っている】から【解っている】になってきたのだ。血管や心臓の問題の知識を日々増やしていく娘はお小言のようにその内容を説明してくれる。もう、はっきり言って『うるさい』といいたくなるくらいだ。

娘『ママ知ってる!?こう、血の通るパイプがあったらな、みんなの血はサーッて中を流れるのに、ママの場合はこのパイプの中に色々べたべたこびりついてて、血がこーーーーんな隙間からしか流れてないねんで!知ってた!?』(ジェスチャー付き)

母『知ってるって!!わかってるし!気をつけてるやん!!!』

娘『でもよく薬飲むの忘れたって言ってるやん!!』

母『たまにやん!だいたいは飲んでるよ!』

娘『心臓の周りの血管とか詰まったら大変やねんで!!心筋梗塞とか狭心症とか!!』

母『わかってるって!』

と、所々の専門用語をフランス語でしか話せないくせに、二言語をごちゃ混ぜにしながらこんな風に熱弁されたり、夕食に肉類が続こうもんなら

『お肉続いてるけどいいのーーー??』

とかゆわれたり、

『生物の先生もママの話したら『それはよくないねえ』ってゆってたで』

とかゆわれたりで、もう

オカンかっ!!!

と娘に言ってしまいそうになる。

本当に口出し具合が心配性の母親のようで、心配してくれるのはありがたいのだが、こちらもいい年した大人で、ある程度は食生活も気を付けているし、まして主治医に散々いつも色々言われているので、もうそっとしておいてほしいのだ。

そんな風に娘に説明するも、日々の生物という悪しき授業にて、娘の健康マニア化は進んでいき、なおもぶつぶつと言ってくる娘。私としては一刻も早く違う単元の勉強へと変わってくれと節に願っている。

 

今朝、朝食後に薬を飲もうかといつもの薬を手に取り、ふと違和感を感じた。手元の薬を見ると、なんと裏面に日付が書かれていた。


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『飲み忘れへんようにっ!!』

ヤツの声が聞こえてきそうだった…

 

 

 

 

 

 

 

癒し系

火曜の朝の息子は機嫌が悪いことが多い。

月曜日の夜、家族四人でマリオカートボンバーマンといったニンテンドースイッチのゲームで盛り上がり、夜更かししてしまうことが多いからだ。原因がわかっていて、それでもゲームをやめないのは我々が単純にゲーム好きだからという理由ではない。

うちのご主人は週末も仕事があり月曜日が唯一の休日なのだ。おまけに深夜帰宅で、さらに週一回の休日すら仕事の都合で休日出勤となることがあり、普段、子供たちと主人との接点がほとんどないので、主人がうちにいる月曜日は子供たちにとって貴重な時間なのだ。それ故、月曜日はゲームばっかりしていようと夜更かしになろうと致し方なしと容認しているのだ。

 

今朝、のそのそと二段ベッドの下段から起きてきた息子が不機嫌そうに

『今日はスポーツの授業やからスポーツの服だして!』

と言ってきた。

ここ数日、早寝を心掛けているせいか朝から気分のいい私は、台所で朝食のラピュタパンを作りながら

『引き出しに入ってるはずやから、みてみて。』

と返事をした。息子は二段ベッド横にある自分の洋服ダンスの方へとむかった。しばらくすると、

『ない!!ママ、ズボンないけど!!?どこ!!?』

と息子のキレてる声がきこえてきた。

(ああ、また始まったか…)と、落胆しながら息子の方へいくと、引きだしに爆弾でも入っていたのかとゆうぐらい、引きだしから洋服があふれ、あたりに散らばっていた。気分がよかったはずの私もさすがにキレた。

母『なんでこんな全部バラバラにしたん!?落ち着いてさがしたらちゃんとあるから!!』

息子『でもないよ!!見たけどないねんもん!!ママが出してよ!!!』

母『ママはちゃんと片付けてたし、しらん!自分で何とかしい!!あと、ここ全部ちゃんと片付けや!!』

と言い合い、息子を置いて台所へと戻った。

(なんであんなぐちゃぐちゃになるんだ!)と、さっきまでの気分は何処へやら、ワナワナしながら朝食を仕上げた。三人分のラピュタパンを食卓にならべると、すでに学校へ行く用意ができ食卓に座っていた娘が一人先に食べだした。

私は食べ始める前に息子の様子を見に行った。息子はようやくお目当てのスポーツのズボンを見つけたものの、尚も引き出し周りの洋服は散らばったまま、のろのろと着替えているところだった。

『ここ片付けなあかんし、時間なくなるから急ぎ!食べる時間なくなったらママがラピュタパンもらうからな!』

と、イラつきながら脅しをかけて、彼を慌てさせた。

どう考えても適当にタンスに洋服を突っ込んできただろうというぐらい、すぐさま食卓に息子が現れた。小言は言わなかったもののイライラがついて回ってる私は、息子が食卓に着くと、荒っぽく自分のラピュタパンを手に取りかぶりついた。その瞬間、あまりも荒っぽくしすぎたのか、食パンの上の目玉焼き部分をするっとテーブルに落としてしまった。とっさに『ああっ!!!』と慌てた。平常時ならば些細な事だと思えただろうが、イライラしているうえでの出来事だったので、さらにイライラが増していくようだった。100%私の過失であるので当たり散らしてはいけないとイライラを必死で抑えようとしていると、朝ご飯を食べだしてすっかり機嫌がよくなっていた息子から

『ロゼール(4カ月前に行った息子の修学旅行先の町)で食べたステーキ、おいしかったよ。ママも食べたい?』

と、にこやかに話しかけられた。

あまりの脈絡のなさに、イライラが一瞬にしてなくなった。

(何故に今ステーキをすすめる???)

と、唖然としていると

『あ、ちゃんとポテトもついてたで。』

と、さらなる追加情報を教えてくれた。

テーブルの向かいで娘が必死に笑いをこらえていた。

さっきまで不機嫌全開だったくせに、今やご機嫌どころか私の機嫌まで変えてくれるとは…と、おかしな感動があった。

母『もうママ、この人(息子)に勝てる気せーへん。』

娘『まあ、無理よなー』

息子『???』

空気を読まずにほりこんでくる息子の文脈のない話のおかげで、私のイライラは一瞬で鎮火した上、笑うしかなかった。

 

息子は癒し系かもしれない。

 

 

 

 

 

ラピュタパン=宮崎駿監督のジブリ映画『天空の城ラピュタ』の中に出てくる食パンの上に目玉焼きをのせた食べ物

 

 

 

 

 

日本を想う

日中続く子供たちの音楽教室のレッスンに、昼ご飯やら譜面台やらを入れた大きなカバンを抱えて付き合うと、いったい自分はいつからマネージャー業へ転職したのかと思えてくる。

そんなバタバタと忙しい週末を過ごし、今朝子供たちが学校へ行ってから携帯電話の日付を見てふと気づいた。そう言えば去年の今頃は子供たちと私は日本にいたのだと。

 

我が家は数年に一度の夏休みに子供たちとともに日本へ帰るのだが、一昨年息子が小学校で激しく転倒し頭蓋骨にひびが入るという事件を起こし、本当に幸いなことに大事には至らなかったのだが、もしかしたら脳の周りの薄皮一枚が破れているかもしれないとゆう疑惑が発生し要検査となり、その時予定していた夏休みの日本行きは冬のスキーバカンスのこの時期の日本行きへと変更となった。

しかし、夏休みと違って二週間しかないフランスのスキーバカンス。普通の海外旅行なら十分な期間だが、数年ぶりの日本というのは懐かしい場所や会いたい友人や家族があふれていて、行きたいところがありすぎてどうしても『たったの二週間』と思えてしまったのだ。いつも夏休みにしか日本にいかない我々にとって、もはや日本は蒸し暑い熱帯の国とカテゴライズしていた。冬の日本は子供たちにとって生まれて初めて、私にとっても13年ぶり、これはなんとしても全力で楽しまねばと我々は考えた。しかし、飛行機での移動もあわせ二週間の滞在期間じゃ、週末は二回あるかないかしかなく、それでは仕事をしている人たちとはなかなか予定が合わせづらいと思い、本来のバカンス期間の前後に自主休暇(ただのさぼり)を数日付け足し、結局17日間の日本旅行としたのだった。

当初の予定だった夏の帰国が冬休みの帰国になると友人や家族に伝えると、本当にありがたいことに残念がってくれた皆が2月に会えるように色々と予定を合わせ招いてくれたり連れて行ってくれたりで、結局、訪れたのは

 

奈良(主人と私の実家がある)

京都

大阪

滋賀

金沢

岐阜

兵庫

淡路島

 

計八か所である。

こう書いてみても、よくこんなにも短期間で子供連れて動けたなと、我ながら感心するが、正確には奈良大阪京都はそれぞれ別件で複数回いろいろな場所へいっていたので八か所どころではなかった。

出発前に娘が学校の先生にバカンスで日本に行くことを伝えると、

『日本へ行ったらどこへ行くの?』

と聞かれ、予定していた場所を全部伝えたら先生にひどく驚かれたとぼやいていたが、そりゃそうだろうとしか言いようがなかった。

 

13年ぶりの日本の2月は今思いだしても本当に楽しかった。基本的に寒がりな私だが、寒い中でゆっくり入れるお風呂は最高だったし、さらに、2月の日本は美味しいものにあふれていた。


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懐かしんで写真を見返すと、なにより日本の食べものが恋しくなった。

 

今日の夕食は和食になりそうだ。

 

 

 

 

 

 

 



 

 

 

 

 

 

公園にて

今日のパリは今年に入って一番の陽気となり、暖かい午後となったので、先週と同じく音楽教室のレッスンの合間に、教室近くにあるルーブル美術館の前の公園へと息子とふたりでサンドイッチを持って向かった。

 


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公園にて


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食べて

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寝て


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走る

 

自由きままな息子をこっそり写真に撮りながら観察し、つくづく息子は犬のようだと思ってしまった。

 

なんとなく癒された気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

朝方人間の始まり

珍しく昨日は少しセンシティブな気分であった。

学生時代からの付き合いでとても気の合う友人がいるのだが、その人が私が知っていたよりも、はるかに世で活躍している人間となっていたということを知り、とても感動し嬉しかったのだが、かつての、あーだこーだと一緒に作業をしていた時を思うと、少し取り残されたような気がしてしまい、ほんの少しだがものさみしいような気分になっていたのだ。しかし、だからといって、そのままひたすら自己嫌悪に陥り凹んでいくような繊細さは私にはなく、夕食を食べながら子供たちに宣言した。

『とりあえず、もっと勉強しようと思う!!欲を出して英語も勉強しなおしたいっ!!だから、今日から夜も勉強する!』

と。まずは自身のスキルアップを計らねばとわたしは考えたのだ。

すると、すかさず娘が

『なんでもいいから、11時には寝てや!』

と予想だにしていなかったことを言い出した。

母『え?11時?寝るの?そんなん無理やん。勉強どころか、全然無理。寝れる気すらしーひん。』

娘『ママは夜更かしするから、朝おきれへんねんやろ!ゆってるやん!早く寝ぇやって!勉強は朝にして!』

母『ええ!?でも、なんだがんだで朝起きてるで?』

娘『誰のおかげやっ!しかも、夜更かししてたら、朝寝起き悪いし機嫌悪いし!!』

母『!!でもちゃんと起きてるで!寝起き悪くても朝ごはん作ってさ、玄関まで送ってからも、外まだ暗いし危なくないように窓から見送って手もふってるやん!結構頑張ってると思わん?』

娘『半分以上寝てる顔しながらやろっ!!!!動いてるけど起きてるんか怪しい時あるわっ!!バレンタインにこんな言って悪いけど!!』

母『ほんまやわ!!!ママは今日のバレンタインにお茶もらえるかなってこないだからちょっと浮かれてたのに、何もないしっ!!こないだお茶がどうこう言ってたから!』

娘『あはははは!あほや。ごめん、今年は一緒に作ったし、なしやわあ。』

母『ひどっ!!!!!』

娘『ひどいって言っても朝のママよりましやしな。いいから早く寝てって言ってるねん!今日は11時に寝てや!?』

母『えええ!?無理やって!せめて12時にして。』

娘『12時って思ってたら、絶対ママは1時になるやろ?だから11時に寝るって思って!わかった!!?』

 

しれーっとしながら、ひたすらもぐもぐとご飯をたべる息子の横で、もはや一体どちらが母なのかわからなくなるような言い合いとなった。あまりのエネルギーのぶつかり合いで、母のセンシティブな気分もポジティブな気合いも少しの不満も全て、娘のここしばらくの鬱憤と正論からなる怒号により一掃されてしまったようだった。

どう考えても彼女の言い分が正しいと考えた私は昨夜は11時は過ぎたもののできるだけ早々にふとんに入った。なかなか寝付けなかったのだが、最後に時計を見たのは12時半くらいでいつもよりずっと早くに寝てしまった。

今朝、私はなんと目覚ましより前に目が覚めた。それどころか、娘よりも先に目が覚めたのだ。一人台所で朝ごはんを作りながら、いつもと違う自身の頭の爽快具合に浮かれてしまった。なるほど朝方人間はこんなにも起き抜けが軽やかなのかと感動した。

娘が起きてきて、これ以上ないくらいのドヤ顔をしてみせた。

母『貴女のおかげで、ママ今めちゃ爽やかいい気分。』

娘『やろ??だからゆったやん。まあ、続くようにがんばって。』

 

我が子ながら、よくもここまで母をわかっているなと感心した。

 

 

続くように、今日も早くに寝ようと思うので、これにて失礼いたします。

 

おやすみなさい。