i-chi-tora’s ura-diary 一虎裏日記

"王様の耳はロバの耳"よろしく、徒然なるままに憎らしくも可愛い娘&息子の愚行を愛をもって暴露していくことを中心とする裏日記

眠れない夜

当初の予定では、数時間前には日記を書き、それからゆっくりと他の方々のブログ記事を読ませてもらおうと考えていたはずが、息子リクエストのガトーショコラの制作に思いの外、時間がかかってしまい予定が大幅にずれ込んだ。

 

フランスの幼稚園、小学校では生徒の誕生日をクラスでお祝いしてくれる。学校や先生によって多少異なるだろうが、幼稚園ではなるべく誕生日に近い日に誕生日会を開いてくれ、小学校の中、高学年になると、勉強することが増えてくるので、同じ月の生まれの子たちはまとめて一回でのお祝いとなる。どちらの場合も先生から事前に『誕生日会を開くので、ジュースやケーキ、飴等を当日持ってきてください。』と保護者に連絡がくるのだ。

我が息子の誕生日は11月の末だったのだが、彼の担任はパワフル豪快な性格に加え、わりとズボラなため、面倒だからと12月の半ばも過ぎた明日に、この2ヶ月間に誕生日があった生徒たちのお祝いをまとめてすると言い出したのだ。

おかげで、誕生日なんぞとっくにすんだと思っていた私は、完全にそんな予定は予想しておらず、慌てて再びケーキやらロウソクを用意するはめになったのだ。

ケーキといっても、日本のいわゆる生クリームたっぷりのバースデーケーキは、食べにくさや汚すことを懸念されてか、学校イベントでの持参は認めらておらず、ほぼ皆、クリームがなくて食べやすい子供たちに人気のガトーショコラを持っていく。そのせいかスーパーの製菓コーナーには、混ぜて焼くだけで出来る簡単ガトーショコラの元という類いの商品が多く並んでいる。

しかし、ここはフランス。そういった類いの商品ははっきり言って不味い。なので、わたしはいつも出来うる限り手をぬきつつも、きちんとガトーショコラを1から作っているのだ。

チョコを包丁で細かく刻んで…なんてことはせず、パッケージに入ったままメキメキと手で割り、そのまま破片と化したそれらのチョコをザザッと器にいれ湯煎にかけたりと、出来る限りの手間をはぶき高速で作り上げたのだが、そのままホールのガトーショコラじゃ、誕生日ケーキとしては華やかさにかけるだろうと、ホワイトチョコでJoyeux Anniversaire (お誕生日おめでとう)♪という文字の飾りを作ってみた。しかし、久々にそんな作業をしたので、悪戦苦闘となってしまい、かなりの時間をかけてしまったのだ。

時間的にも体力的にももう無理だと、日記を諦め寝ようと片付けていると、そういや、娘からも頼まれ事があったと思い出した。

娘は中学校で週に一回、授業とは別に合奏を習っているのだが、明日は放課後にその合奏の発表会があるのだ。担当する音楽の先生が日本好きのフランス人の方らしく、発表する歌も『ふるさと』を初めとする、いわゆる日本らしい古き良き日本の歌とのこと。

そんな発表会用に、皆でお揃いの衣装を先生が用意してくれて、今日、娘がその衣装をもって帰ってきたのだ。

『明日これ着るから、アイロンかけといてな。』

と彼女は私に頼んでいた。

 

その事を思い出した私は、面倒くさくて眠たい気持ちと戦いながら、机に置いてあった透明の薄いビニールに入っているその衣装を手にした。

『………。』


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なぜか真っ黒のチャイナ服が登場。

なぜ?

なぜここでチャイナ服?

チャイナ服で『ふるさと』?

色々な謎(ツッコミどころ)のお陰でどんどん目が覚めていった私。

アイロンをかけながら、チャイナ服で『ふるさと』を歌う子供たちを想像して笑ってしまった。

 

せっかくだからと、日記に綴った。

只今、午前3時半。