誰がための合宿か
一昨日から激しい腰痛に見回れ、昨日は歩くことも座ることも辛く、うっかりペンでも床に落とそうもんなら身体が曲げれず自力で拾えず、くしゃみや咳がでようもんならズキーーーンっと腰に痛みが走り
『いったーーーいっ!!!』
と叫ぶ始末。
なのに、今、子供6人を引き連れてブルゴーニュ地方へと向かう特急電車に乗っている。
今日から2泊3日、ブルゴーニュにて音楽教室の合宿があるのだ。保護者の出席は任意なのだが、娘はまだしも、息子一人で彼の身体ほどの大きさのチェロと2泊3日の宿泊用意と譜面台やら楽譜を持って地方へと行くのはさすがに無理だと判断し、私も参加することにしたのだ。そのため、他の保護者の方が引率しない子供たちをまとめてブルゴーニュまで引き連れていくというお役目を仰せつかったのだ。
ここまで聞くと、『あらあらまあまあ一虎さん大変ねえ』と思われるかもしれないが、合宿中の2泊3日、子供たちは朝から晩まで6月のコンサートに向けてのオーケストラの全体練習で、さらに保護者なしの子供達が参加するため現地には子供お世話係までスタンバイしてくれているのだ。すなわち、母は用なし、することなし。さらに、参加と言えどただの付き添い、レッスン代が要らないので宿泊費が破格に安いときてる。
もはや母にとっては、行きと帰りの使命を除けば、ワインの産地のど真ん中にて2泊3日3食おやつ昼寝つき格安グータラ合宿であり、さらに、参加者にワインの作り手さんがおられるため、産地直送ワインの差し入れ&産地価格でワイン購入というオプションまでがついてくるのだ。
『いつも、お子さん連れて大荷物で大変ねえ。』
とか
『うちの子まで見てもらって、すみません。』
とか
『子供達を見てもらってありがとうございます!』
等々、色々皆さん労ってくれて申し訳ないのだが、この合宿は私にとってはもはや子供達の合宿ではなく、母のための合宿なのである。
正直、悶絶絶叫するほどに腰痛がひどくてつらいのだが、これはこれで、私の下心が強すぎたてバチが当たったとも思えてならないぐらいである。
世の中なかなかうまい話はないなと思う。
なんてことを思っている私の隣で
『うちのママがさ~。』
とか
『えー!うちもー!あれ、すっごい嫌じゃない?』
とか、子供目線の家庭内愚痴トークが繰り広げられいていて、
さらに息子は一人、車内トイレの前にて同じ合宿に参加するフランス人女性とデレデレ会話中ときている。
三者三様楽しげ合宿(腰痛ですけど!)はじまりはじまり…