i-chi-tora’s ura-diary 一虎裏日記

"王様の耳はロバの耳"よろしく、徒然なるままに憎らしくも可愛い娘&息子の愚行を愛をもって暴露していくことを中心とする裏日記

熊ツリー


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ツイッターを見るようになった。

ブログを始めるにあたり、ブログについて色々と調べた結果『ブログにツイッターは不可欠!!』『ツイートしつつ集客せよ!』といったコメントをよく見たからだ。(しかし、どうやら一概には言えないらしいとのことを最近知った。)

 

なるほどと思い、この日記と繋がるようにツイッターアカウントを作ったのだが、なかなかに難しい。なんせツイートするのはこの私。親しい間柄であったり、仕事など大事な場合以外は、人嫌いというわけではないのだが、基本的に大人数で話しをするのは苦手で、おまけに人に合わせることが面倒と思っていて、面と向かっていようと興味がむかない話になると、聞いてるふりをしてるだけで微塵も聞いてない時がよくあったりで、さらにはトレンドも気にしない、女子力もなく、啓発的なことにも興味なく……とどのつまり、ツイッターには向いていないのだ。

元々、『王様の耳はロバの耳ごっこ』と称し鬱憤晴らしで始めたのであるからして、どうしても自分を曲げてまで不用意に他人に絡む気になれないのである。よほど気に入った時しかリツイートやらをしない、ろくに人様とも絡まずにいる孤独な私のツイッターアカウントはおかげでニュースアカウントがメインだ。お気に入りは『海外B級ニュース』とロイター通信の『ロイターco.jp』、あとはAFP通信『AFPBB News』。これらから世界の大事件からくっだらないニュースまで幅広く随時入手しているのだ。あとはヨーロッパの数か国の大使館もフォローしており、近隣諸国の知らない伝統行事やイベントを『へ~』とか『うわ~』とか言いながら楽しんでいる。こういった公式アカウントで世界をながめる一方で、海外で旅をしている若者なんかも数人フォローしている。私自身がフラフラと異国をさまようのが好きだったため懐かしい気持ちと応援の意味も込めてである。

そんな自身のブログのためという目的をすっかり忘れた本末転倒な私のツイッターアカウントは、悩める若者たちの楽し気な馬鹿話から挑戦話、世界で起きてる可笑しな事件、世界的大事件、政治問題、社会問題、さらに世界で起きている不幸で悲しい不条理な事件を親指でしゅっしゅっとスクロールするごとにランダムに私の手元へと届けてくれる。

なんとも混沌とした世界

そんな風にここ最近しばしばツイッターを開けながら思っていた。

 

 

とある施設で大事な約束があり、大きな建物の一階のだだっ広い部屋で一人でいた。チカチカと切れかけている蛍光灯の下で机に必要な書類をならべていると、作業着姿の年配のアフリカ系のムッシュ(フランス人男性)が扉をあけて顔を出し

『マダム!こっちが終わったら、そこの蛍光灯ちゃんと変えとくから!』

と、こちらを気遣って言ってくれた。

『ご親切にありがとう!たすかります!』

とお礼を言うと、すぐにひょいっとムッシュは顔をひっこめた。

何をしているのだろう?と気になり、部屋の外に出てみると、さっきまで何もなかったドアの横に高さ3メートルはありそうな大きなクリスマスツリーが建っていた。作業着姿の彼はこれを作っていたのかとわかり、ムッシュに『ブラボー!』と伝えた。見上げるとツリーの先の星の部分が、星ではなくグレーの熊が飾られていた。なかなか可愛いい趣味の持ち主だと思い、少し楽しくなった。

部屋に戻ってからしばらくすると約束の時間になり知り合いが集まった。数時間経ち、その日の用事が済んだ後、皆が先に帰り一人最後に部屋を出た。部屋の扉を開けたと同時にすぐ横にあったクリスマスツリーを見上げると、さっきは気づかなかった熊の姿が見えた。


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捕らえられたかのように

首を吊られていた熊

 

世界の混沌を表したかのような熊ツリーだった。